9月5日は【石炭の日(クリーン・コール・デー)】です!
黒い石のように見える石炭は、発電だけでなく鉄を作るための原料などにも使われ、長い間世界の産業を支えてきました。
なぜ9月5日が【石炭の日(クリーン・コール・デー)】といわれるのかという由来・理由や、「石炭」に関するプチ雑学をまとめました。
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石炭の日(クリーン・コール・デー)の由来・理由
石炭について正しい知識と理解を広めることを目的として、当時の通商産業省の呼びかけにより、1991年に9月5日が「石炭の日(クリーン・コール・デー)」として制定され、その翌年の1992年から記念行事が行われるようになりました。
9月5日は「クリーン(9)・コール(5)」に結び付けた日付とされています。現在もこの日に合わせ、石炭やエネルギー、脱炭素技術などについて考える国際会議が開催されています。
石炭に関するプチ雑学・トリビア
石炭は「昔の燃料」というイメージを持たれがちですが、現在も発電や鉄鋼などさまざまな産業で利用されています。
一方で、燃焼時の二酸化炭素排出量が多いという課題もあり、使い方や環境負荷をどう変えていくかが世界的なテーマになっています。
ここからは、そんな石炭に関する雑学をいくつかご紹介します。
石炭の正体は大昔の植物
石炭は、もともと地中にあった黒い石がそのまま燃料になったものではありません。
植物が大量に堆積して地中へ埋まり、その後長い年月をかけて地圧や地熱などの影響を受け、炭素分の多い物質へ変化したものが石炭です。
この変化は「石炭化作用」と呼ばれ、どれくらい石炭化が進んだかによって性質も変わります。
植物から泥炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭などへと変化し、一般に石炭化が進むほど炭素の割合が高くなります。
つまり石炭を手に取ることは、はるか昔に生きていた植物が長い地球の歴史を経て姿を変えたものを見ているともいえるんですね。
石炭にもいろいろな「種類」がある
ひとくちに石炭といっても、すべて同じ性質ではありません。
石炭化の進み具合によって、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭などに分類されます。
なかでも無煙炭は石炭化が特に進んだ石炭で、燃焼時に煙が比較的少なく、火力が強いのが特徴です。
さらに、用途によって大きく分ける方法もあります。
用途による分け方
- 一般炭:主に発電所の燃料などに使用
- 原料炭:主に製鉄用のコークスを作る原料として使用
スーパーで売られる食材のように見た目で選ぶことはありませんが、産業の世界では石炭の種類や性質に合わせて使い分けられているんですね。
石炭は電気だけでなく「鉄」を作るのにも重要
石炭というと、火力発電所で燃やして電気を作るイメージが強いですよね。
しかし、石炭は鉄鋼業でも重要な役割を持っています。
原料炭と呼ばれる石炭は「コークス」に加工され、高炉で鉄鉱石から鉄を取り出す工程などに利用されています。
一方の一般炭は、発電のほか、セメント製造やボイラー、化学工業などにも使われています。
そのため石炭の利用を考えるときは、「石炭火力発電をどうするか」という話だけではなく、鉄やセメントなど身近な製品をどう作るかという問題にもつながります。
ビル、自動車、鉄道などに使われている鉄を眺めると、その製造過程のどこかで石炭が関わっている可能性があるんですね。
日本の近代化を支えた炭鉱は世界遺産にもなっている
日本でもかつては各地で石炭が採掘され、近代産業の発展を支えていました。
その歴史を伝える代表的な場所の一つが、福岡県と熊本県にまたがる三池炭鉱です。三池炭鉱・三池港などは「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界文化遺産に登録されています。
例えば福岡県大牟田市の宮原坑では、1898年に第一竪坑、1901年に第二竪坑が完成しました。現在も第二竪坑櫓やレンガ造りの巻揚機室などが残され、炭鉱が操業していた時代の姿を伝えています。
石炭は単なる燃料ではなく、日本が近代的な工業国へ発展していく過程でも重要な役割を果たした資源だったんですね。
炭鉱跡や産業遺産を訪れる機会があったら、そこで採られた石炭がどんな産業を支えていたのかにも注目してみると面白そうです!
「クリーン・コール」は石炭そのものがきれいという意味ではない
「クリーン・コール」という名前を見ると、「石炭は環境にやさしい燃料なの?」と思うかもしれません。
しかし石炭は、石油や天然ガスなどほかの化石燃料と比べても、燃焼時の二酸化炭素排出量が多いという課題があります。
そこで研究・開発されているのが、石炭利用時の環境負荷をできるだけ小さくするための「クリーン・コール・テクノロジー」です。発電効率を高めたり、排出される物質を減らしたり、二酸化炭素を分離・回収して利用・貯留したりする技術などが研究されています。
つまり「クリーン・コール」は、石炭自体が排出物のない燃料という意味ではなく、環境負荷を低減しながら利用するための技術や取り組みを表す言葉なんですね。
石炭の日には、資源の便利さだけでなく、エネルギーと環境をどう両立するかについて考えてみるのも大切です。
まとめ
9月5日の【石炭の日(クリーン・コール・デー)】。
石炭というエネルギー資源について正しい知識と理解を広めるため、9月5日を「クリーン・コール・デー」として制定したことにちなむ記念日でした。
石炭は大昔の植物から生まれ、発電だけでなく製鉄などにも使われ、日本の近代化にも大きく関わってきた資源です。今日は身近な電気や鉄製品がどのような資源から作られているのか、少し調べてみてはいかがでしょうか。
